M16ジムでの練習は、なかなかハードだった。
ジムに行くとまず、タイの硬い縄跳びで3ラウンドほど飛ばされた。
裸足なので失敗すると足指先に当たって、めちゃくちゃ痛い。
そのあと、ランバーさんがミットを持ってくれた。
構えやフォームががおかしいとすぐに指摘してくれたがミットを蹴っているはずなのに反撃してきた。
ローキックを蹴られて足が真っ赤になるとケタケタ笑っていた。

その後はサンドバッグや、パンチ、キックのミットを交代で持ち合って、ひたすら膝蹴りやコンビネーションの反復をさせられた。
一般会員も結構追い込まれた。

しんどいけど、楽しかった。
大体、毎回ジムの最後まで残っていた。

練習後、ランバーさんはよくジムでご飯を作っていた。
妻が外出していて夜ごはんがないときなんか、よく「食べる?」と作ってくれた。
タイ料理。結構辛い。悶絶していると、ランバーさんはケタケタと笑っていた。
水曜日には、半額になる近くの居酒屋によく行った。
いつもエイヒレとイカのお鍋を頼んで、ランバーさんはそれが特に気に入っていて、
毎回同じものを嬉しそうに注文していた。

そのうち、ランバーさんはジムの仲間にタイ語のあだ名をつけ始めた。
さきちゃん、えりちゃん、さくらちゃん…
女子の名前はやたら覚えがよかった(特にかわいい子)。
でも男の名前は全く覚えられないようで、タイ語のあだ名をつけ始めた。
ムエタイ選手の名前=センチャイとか
技の名前=フックサイとか
酒飲み=キーマオ
僕は「ピーチャイ」。お兄さんという意味だった。
理由は、ランバーさんより2ヶ月だけ早く生まれていたことと、体が大きかったこと。
「お兄さんだからピーチャイ」
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ファスティングたまにやると絶好調になります



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