ランバーさんが“修斗のチャンピオン”に挑戦すると聞いたのは、いつもの練習中でした。「ランバーさんが修斗のタイトルマッチに挑戦するらしい」――。とうとう来たか?と思いながらも、彼の練習は凄まじかった。
僕(ピーチャイ)もミットを持たされました。ランバーさんは軽量級、僕は80kgあります。その身を持ってしても、蹴られるたび身体がずれました。硬いミットなのに、腕の骨まで響く強烈なキック。このキックで人を蹴っていいのかと思うほどでした。
そして迎えた2009年11月23日・JCBホールでの修斗世界フライ級初代王座決定戦。
対戦相手は田原しんぺー選手。

選手紹介の時のソムデートさん

修斗のベルト

とうとう始まるタイトルマッチ

入場は、いつものレインボーマント


国歌斉唱

組んでくる田原選手

テイクダウンを防ぎ反撃

キックで攻撃

寝かされてもパスは許さない

そして立ち上げる

セコンドは、上田さん、喜多さん、たけさん

もう手がつけられない状態に




テイクダウンし、グラウンドに持ち込みたい田原選手。
なかなかテイクダウンされず、されてもすぐに立ち上がるランバー。
打撃では、強烈なキックを主軸にパンチを次々に当てるランバー。もうどうしようもない状態に。

3ラウンド終了、勝利を確信するランバー

判定で初代フライ級修斗チャンピオンに!






ランバーさんはムエタイベースながらMMAへの本気度を見せつけ、接戦を制して見事、判定3‑0で王座を獲得しました。
当時、ランバーさんの年齢は35歳。日本で定住し、MMAにも挑戦。2007年に修斗に挑戦し、この瞬間を迎えた彼の姿は格別でした。
王座獲得後には「ありがとうございます。」と可愛い日本語で笑顔で語る姿も印象的でした。
彼がタイからやってきた“バカ”(ランバー=バカ)と呼ばれる陽気さと闘志を兼ね備えた選手だったからこそ、「タイ人MMA世界王者は史上初」の偉業を成し遂げられたのだと思います。

楽しい祝勝会

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